08


プルルルル プルルルル
がちゃ
「あ、もしもし夜刀彦さん?」
「ん?あっ、と...えーっと...誰だ?」
「・・・・・」
がちゃん
「えー.... えっと、リダイヤルどこだ?」
プルルルル
がちゃ
「いきなり切るなよ鯨真」
「誰か分かってるなら、そういうこと言わないでくれる?」
「あっはは悪い悪い!で、今日はどうしたんだ?」
「今台風来てるでしょ」
「おう」
「だから大丈夫かなって、夜刀彦さんのことだから帰る家がなくてさまよってたり びしょ濡れになったりしてないかなって」
「そっか 鯨真、心配してくれてありがとな!」
「別に心配したわけじゃないから」
「そうか!」
「そうだよ で、どこにいるの?」
「大丈夫だ、今日はちゃんと家にいるぜ」
「そう、ならよかった じゃあね」
「え?お、おい鯨真!」
「なに」
「さっさと切ろうとするなよ さみしいじゃあねえか!」
「おれはさみしくない」
「まあそういわずに あ!そうそう、次の晩ごはん会いつだ?」
「はぁ?また来るの?」
「おう!」
「...土曜日の夜だよ」
「そっか、楽しみだなあ!!」
「...」
「ん、鯨真?大丈夫か?」
「あのね夜刀彦さん、明日は晴れるんだって」
「うん」
「それで明日のカフェのランチはハヤシライスだった気がする」
「へぇ!ツユキのハヤシライス、一等うまいんだよなあ!食いてえなあ...!」
「12時ちょうどになら、夜刀彦さんの席、とっておいてあげないこともないよ」
「えっと、それは、明日の昼はカフェで、ってことか?」
「さあね、好きにすれば まあ、一秒でも過ぎたら夜刀彦さんの席はないけど」
「ははは!りょーかい!」
「...じゃ、おれもう寝るから」
「あ、おい!」
「おなかだしてねちゃだめだよじゃあねおやすみ」
「鯨真!ありがとな!!」
がちゃん
「....どういたしまして」


まひろさんのお家の夜刀彦さんをお借りしました。